マッチングアプリで断る罪悪感。「また会いたい」で決めていい
※この記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
「今回はご縁がなかったと思います」。それだけの短い文章を、下書きのまま何度も読み返して、なかなか送れない。そんな夜は、ありませんか。
相手は、悪い人じゃない。むしろ、ちゃんとした、いい人。だからこそ指が止まって、「これを断る私って、わがままなのかな」と思ってしまう。
もしあなたが今、断りのメッセージの前で固まっているなら。あるいは、断ったあとの罪悪感で「私、いい人ばかり断って、どこかおかしいのかな」と自分を責めているなら。少しだけ、私の話を聞いてもらえたらうれしいです。私はマッチングアプリで実際に十二人以上の人と会って、何度も、この「断る罪悪感」と向き合ってきました。
いい人なのに、また会いたいと思えない
正直に言うと、これが私の婚活でいちばん多かった悩みでした。
会ってみると、嫌な人じゃない。話し方も丁寧で、仕事もちゃんとしていて、こちらを気遣ってくれる。文句のつけようがないんです。それなのに、別れて家に帰る途中、「また会いたいな」という気持ちが、どうしても自然に湧いてこない。
最初のうちは、そんな自分がすごく嫌でした。「こんなにいい人を、なんで私は好きになれないんだろう」「もしかして、私、理想が高すぎるのかな」って。
いい人だと分かっているのに、心が動かない。その事実が、そのまま「やっぱり私の理想が高いんだ」という自己採点にすり替わっていく。あの感覚を、今でもよく覚えています。
文句のつけようがない人なんです。それなのに、心が動かなくて。
その「それなのに」を、私も何度も飲み込んできました。
断りたくなるのは、理想が高いからじゃない
でも、たくさんの人と会ってきた今なら、分かることがあります。
「いい人かどうか」と「また会いたいと思えるかどうか」は、別のものさしなんです。プロフィールが申し分ない人でも、会ってみたら自分の話ばかりで、時計に目がいってしまうことがある。逆に、メッセージでは少し堅そうだった人と、会ってみたら気を張らずに言葉が続くこともある。会って心が動くかどうかは、相手の良し悪しだけでは決まらないんですよね。
だから、いい人を前にして気持ちが動かなくても、それは相性がそうだった、というだけのこと。「この人とは違ったな」という、あなたの心の正直な返事です。断りたくなった自分を、責めなくて大丈夫。
私が「断るかどうか」を決めた、たった一つの基準
とはいえ、頭で分かっていても、いざとなると迷います。私もずっと迷っていました。
自分で決めた基準で断ってしまって、いいんでしょうか。
その基準は、誰かに認めてもらう必要のないものです。
そんな私が最後にたどり着いたのは、すごくシンプルな基準でした。「次に会う約束を考えたとき、どっちの気持ちが強いか」。ただ、それだけです。
「次いつ会えるかな、楽しみだな」と思えるなら、会う。「そろそろ返事しなきゃ、行かなきゃな」のほうが強いなら、お断りする。条件を並べて点数をつけるのをやめて、次の約束を思い浮かべたときの自分の気持ちだけで決める。
この基準にしてから、少し楽になりました。「相手が悪いから断る」んじゃなくて、「私の心が、楽しみと言わなかっただけ」。誰かを減点しているわけじゃないんだ、と思えたんです。
「今回はご縁がなかったと思います」——気まずさとの向き合い方
決められても、いざ伝えるとなると、やっぱり気まずいし、少し罪悪感もありました。
相手だって、貴重な休みの時間を使って会いに来てくれた。それを自分から終わりにするのは申し訳なくて、私はメッセージを送る前、毎回ちょっと緊張していました。
だから私は、短く送るようにしていました。「今回はご縁がなかったと思います。お時間をいただき、ありがとうございました」。理由を細かく書くと、相手を傷つけるだけだし、こちらも言い訳がましくなる。だから理由には触れずに、感謝の気持ちだけは、きちんと伝える。それが、私なりの誠実さでした。
断りの文面を、何度も書き直してしまいます。
私は、途中から書き足すのをやめました。
丁寧に断るのは、ちゃんと向き合った人にしかできないことです。きちんと会って、考えて、そのうえで区切りをつける。そう思えるようになっても、送る前はやっぱり、毎回少し緊張しましたけれど。
断ることは、相手を否定することじゃない
もう一つ、当時の私を苦しめていた考えがあります。「断る=相手の人格を否定する」という思い込みです。
婚活のデートって、どうしても品定めの空気になりがちですよね。会って早々、仕事や年収や休日の過ごし方を確認し合う。私も何度か、「私という人を見てもらっている」というより「条件を確認されている」だけのように感じたことがありました。
でも、あの場は本来、お互いが「この人と続けられそうか」を確かめ合う場所なんですよね。私が相手を確かめていいのと同じように、相手も私を確かめている。断るのは、相手のすべてを否定することじゃなくて、二人の相性という一点に、「今回は違ったね」と区切りをつけること。それだけの話なんです。
「また会いたい」が、自然に湧いた相手のこと
こんなふうにたくさん断ってきた私にも、「この時間は悪くなかったな」と思える相手が、ちゃんといました。
何が違ったのか。うまく言えないんですけど、一緒にいて、無理をしなくていい人でした。沈黙になっても焦らないし、話題を必死に探さなくても、自然と会話が続く。私にもちゃんと興味を持って質問してくれて、帰り道に「あれ、もう少し話したかったな」と、自然に思えた。
あとから振り返ると、私が探していたのは、条件の良い人ではなくて、こういう「気を張らなくていい人」だったんです。たくさん断ってきたのは、この感覚に正直でいたかったから。だから、あなたが今いくつもの「いい人」を見送っているとしても、大丈夫。あなたの「また会いたい」が動く相手は、ちゃんといます。
よくある質問
Q. 会った相手を断るのは、失礼なことですか?
いいえ。合わないと感じた相手と無理に続けるほうが、お互いの時間にとってもったいないんですよね。丁寧に、感謝を添えて伝えれば、断ること自体は失礼にはあたりません。
Q. 何回くらい会ってから決めていいものでしょうか?
決まった回数はありません。一度で分かることもあれば、二、三度会ってやっと分かることもあります。私の基準は「次に会う約束を、楽しみに思えるか」でした。回数ではなく、あなたの気持ちが動くかどうかで大丈夫です。
Q. 断ったら、相手に悪い気がしてしまいます。
その気持ちは、あなたが誠実な証拠だと思います。ただ、相手も同じように「合う人を探している」最中です。合わないと分かった時点で正直に伝えることは、相手の時間を大切にすることでもあります。
Q. いい人ばかり断ってしまう自分が、少し心配です。
大丈夫です。条件の良い人を見送れるのは、あなたが自分の心の声をちゃんと聞けているからだと思います。周りに合わせて妥協するより、ずっと誠実な選び方です。
断ることに疲れてしまったら
ここまで読んでくださったあなたは、きっと一人ひとりに、ちゃんと誠実に向き合ってきた人だと思います。
ただ、正直に断るたびに気力を使って、また次の人とやり取りを始めて……を繰り返していると、だんだん疲れてしまうことも、私にはよく分かります。(その疲れは、ため込まなくて大丈夫。婚活を休みたくなったときの話も、別に書いています。)もし「断ること自体に疲れてきたな」と感じているなら。たくさんの人を見比べて選ぶのではなく、一人と会って、ちゃんと考えて、それから次へ。そんなふうに、「また会いたい」をいちばん大事にしながら進める形もあります。
※断る側の負担は、出会い方で変わります。
→ 断る回数が少なくて済む出会い方について
返信のたびに気力を使っているなら、近いのはメッセージのやり取りで疲れていた頃。やり取りそのものではなく、婚活のほうが重いときは、やめる前に、休むという段階があること。どちらも読んでみてください。
おわりに——あの頃の私へ
もし、断りのメッセージの前で固まっていた頃の自分に、一言かけられるなら。
「焦らなくて大丈夫だよ」と伝えたいです。うまくいかないと、つい「私に魅力がないからだ」と全部自分のせいにしてしまうけれど、本当はただ、まだ合う人に出会えていなかっただけ。いい人を見送ってきた時間は、自分の心に正直でいようとした、大切な時間でした。
断ることは、あなたの「また会いたい」に正直でいるということ。その一つひとつの積み重ねの先で、私は、気を張らずにいられる人に出会えました。あなたにも、きっといます。
断ることだけでなく、デートそのものに毎週末くたびれているなら。
断るかどうかを決める前の、「微妙だけど、はっきり無理とも言えない」宙ぶらりんの時間が、いちばん決めきれずにこたえることもあります。
→ 「会ったら微妙」で決めきれないうちは、急いで白黒つけなくていい
そもそも会う前の身構えが減ると、断る場面そのものが軽くなります。相談所の男性は、実際どうだったのか。