周りが結婚していくのに、彼氏がいたこともない。そんな30代のあなたへ
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職場の休憩室でも、友だちのグループLINEでも、この一、二年で結婚の話がぐっと増えていませんか。式場をどこにするか、指輪はどう選んだか、新婚旅行はどこへ行くか。相槌を打ちながら、心のどこかでこう思っていませんか。——その話の入口にすら、自分は立っていない。
みんなの悩みは「誰と結婚するか」なのに、自分の悩みは「誰とも付き合ったことがない」。同じ「結婚」という言葉を使っているのに、話している階が違いすぎて、その輪の中では言えない。そういう夜があると思います。
私が婚活を始めたのは、二十九歳のときでした。軽い気持ちでマッチングアプリを入れただけで、恋愛経験を積んでから、なんて考えもしなかった。彼氏いない歴=年齢でもありません。つまり私は、順番を気にしないまま入口に立った側です。だから、あなたがいま順番の前で感じている重さを、正直、測れません。
測れないなりに、この位置から見えることがあります。順番を待たずに入る、というのは、実際にできます。私がそうだったからです。——そのあとの婚活では、たくさんの人とやり取りするやり方で半年、たっぷり遠回りをしたのですけど。
だから、もしいまあなたの足が止まっているなら。止めているのは、あなたに何かが足りないからではなくて、たぶん「順番」の思い込みのほうです。その思い込みがどこから来たのか、そして手放してしまって大丈夫な理由を、順を追って見ていきます。
① その輪の中では、恋愛経験があるのが前提になっている
周りの人たちは、たぶんこういう道のりを歩いてきています。学生のころに誰かを好きになって、社会人になってから何人かと付き合って、そのうちの一人と結婚した。恋愛があって、その延長線上に、結婚があった。
だから結婚の話をしている輪の中では、恋愛経験があることが前提になっています。「元カレがね」という言葉が、なんの断りもなく出てくる。誰にも悪気はありません。ただ、その前提そのものが、あなたを少しずつ黙らせていく。
あなたが感じているのは、たぶん「遅れている」とは少し違うと思うんです。もっと近いのは、「道が違う」。みんなが歩いてきた道に、自分は最初から乗っていなかった気がする。だから、追いつくとか追い越すとかの話ですらない気がしてしまう。
経験を積んでからのほうが、迷惑をかけないと思うんです。
その「整ってから」が、いつなのか。たぶん誰にも決められません。
その感じ方には、ちゃんと理由があります。ただ、その「道」という考え方こそが、これから先であなたの足を止めてしまう。
② 足が止まるのは、「順番を飛ばしている」気がするから
彼氏がいたこともないのに、いきなり結婚を考えるなんて、順番を飛ばしている気がして……。
その「順番」、実はどこにも決まっていないんです。決めているのは、たぶん私たちの頭の中だけで。
「恋愛して、それから結婚する」。この順路が頭にあると、こうなります。まだ恋愛をしたことのない自分が、結婚を前提に人と会うなんて、飛び級みたいで図々しい気がする。だから婚活の入口まで来て、そこで足が止まる。
それで、多くの人がこう考えます。「まずは、恋愛経験を積まなきゃ」。誰かと付き合うことに慣れて、それから結婚を考えよう、と。
その気持ちは、とても自然だと思います。でも、その順番には、実は根拠がないんです。
③ 恋愛と結婚は、地続きに見えて、目的が違う
恋愛と結婚は、並んでいるように見えて、そもそも目的が違います。
恋愛は、好きになった人と、いまを一緒に過ごすこと。相手を選ぶ基準は、「好きかどうか」で足ります。
結婚は、この先の何十年かを、一緒に暮らしていくこと。選ぶ基準は「好き」だけでは足りなくて、暮らし方や、お金の考え方や、揉めたときにどう話し合えるか、まで含まれてきます。
つまり、この二つは同じ道の手前と奥ではなくて、別々の入口を持った、別のものなんです。だとしたら、「恋愛を済ませてから結婚へ」という順番は、そもそも要らないことになります。
④ 「経験を積んでから」が、いちばんの遠回りになる
順番があると思い込んでいると、こういう道のりになります。まず恋愛の相手を探して、付き合って、慣れて、それからあらためて結婚の相手を探しにいく。書き出してみると、ずいぶん長い遠回りです。
しかも、「経験を積むために」誰かと付き合っても、それは結婚の練習にはなりません。目的が違うものを、順番に並べているだけだから。
それより苦しいのは、その途中で起きることです。「経験がないから」と焦って、自分に合わない相手や、合わない場所に飛び込んでしまう。そこでうまくいかなくて、「やっぱり私には向いていない」と思う。準備のつもりで始めたことが、自分を否定する材料になっていく。それが、いちばん避けたい遠回りです。
恋愛経験という切符を、集めてから改札を通る必要はありません。
⑤ 経験がないまま、いきなり始めていい
では、どうするか。答えはシンプルで、恋愛経験を積んでから、ではなく、いまのまま結婚を見据えた入口に立っていい、ということです。
婚活のサービスは、もともと「結婚を前提に相手を探す」ために設計されています。恋愛の延長ではなく、最初から別の入口として用意されている。だから、恋愛経験を通ってきたかどうかは、そもそも前提になっていません。
もちろん、どの入口でもいいわけではないと思います。遊び相手を探す人が混ざっている場所は、経験が少ない人にとっては、正直しんどい。届く言葉の温度がばらばらで、そのたびに「私が悪いのかな」と考えることになってしまうから。
選ぶなら、入口の時点で目的がそろいやすい場所です。結婚を前提にした人が集まりやすい作りになっているか。そこが違うだけで、やり取りの温度は変わります。経験を品定めされる場ではなく、これからどんな暮らしがしたいかを話す場になっていく。そこでは、恋愛経験の有無は、あなたが思うほど話題にすらなりません。
よく名前が挙がるのは、次のアプリです。
「彼氏いない歴=年齢」を正面から扱った記事は、別にあります。
よくある質問
Q. 恋愛経験がないまま結婚に進むのは、危ないことではないですか?
危ないというより、順番が違うだけです。恋愛の場数が多いほど良い結婚ができる、という関係にはなっていません。むしろ、いろんな人と付き合ってきた経験より、「この人と穏やかに暮らせそうか」を落ち着いて見られることのほうが、長い目で見ると効いてきます。心配なら、いきなり結婚を決めるのではなく、まず会って話してみるところから始めれば十分です。
Q. 相手にも経験がないと思われたら、対等に見てもらえないのでは?
対等かどうかを決めるのは、経験の数ではありません。相手の話を聞けるか、自分の考えを伝えられるか、その二つがあれば、やり取りは対等に進みます。むしろ「経験が少ないと下に見る」ような人となら、その時点で合わないと分かるだけです。合わない人にどう見られるかより、合う人とどう出会うかに、時間を使ってください。
Q. まず友達から、恋愛に慣れるほうがいいでしょうか?
慣れるために誰かと会うのは、あまりおすすめしません。目的が「慣れること」になると、相手をどこかで練習台のように扱うことになって、あなた自身がいちばん苦しくなるからです。それに、慣れてから、と決めた瞬間に、始める日がずっと先に延びてしまう。会ってみたい人に会う、それだけでいいと思います。
Q. 周りには、婚活していることを言ったほうがいいですか?
言う義務はまったくありません。応援してくれる人にだけ話せば十分ですし、誰にも言わずに始めても、何も問題はないんです。結婚の話で盛り上がっている輪の中で、無理に打ち明ける必要はありません。あなたの活動は、あなたのペースで進めていいものです。
⑥ 最後に
あなたが立っていないのは、スタートラインの手前ではありません。みんなとは別の入口の前に、もう立っているだけです。その入口は、恋愛経験という切符がなくても通れます。
周りの道のりと、自分の道のりは、並べて長さを測るものじゃありません。順番は、もう待たなくていいんです。
彼氏がいたことがなくても、まわりの結婚が続く時期のしんどさは同じところに触れてきます。
何歳までにという区切りのほうが気になっているなら、そちらから読んでも大丈夫です。