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「彼氏いない歴 年齢 もう諦めた」。

そう打ち込んだとき、たぶんあなたの気持ちは、きれいに一つじゃなかったと思います。「諦めた」と書けば少し楽になれる気がする。でも、本当に諦めきれていたら、わざわざ検索なんてしないですよね。諦めたいのに、諦めきれない。その揺れたまま、ここに来てくれたのだと思います。

私にも、婚活そのものを半分手放しかけた夜が、一度ありました。――といっても、私は「歴=年齢」を生きてきた人間ではありません。恋愛のかたちは、あなたと違うと思います。それでも、「もう続けられないかもしれない」とアプリを消したあの感覚だけは、たぶん、あなたの諦めかけている気持ちと、同じ場所から来ています。だから、その一点から書きますね。急かしたり、「諦めちゃダメ」と説教したりする話ではありません。

① 「もう諦めよう」――その気持ちは、あなたが冷めたからじゃない

「諦めよう」と思うのは、あなたの恋愛への気持ちが冷めたからでも、性格がひねくれたからでもありません。それは、たくさん期待して、そのぶん傷ついた人だけが、たどり着く気持ちなんです。

どうでもいいことなら、人は諦めようともしません。「もういいや」とわざわざ思うのは、それだけ長いあいだ、心のどこかで望み続けてきた証拠です。だから、諦めたくなっている自分を、「往生際が悪い」とか「意地汚い」なんて、責めないであげてください。

そのうえで、少しだけ立ち止まってみたいんです。その「諦め」は、あなたが疲れきったから出てきた一時的なものなのか、それとも、心から望んでたどり着いた結論なのか。この二つは、まったく別のものだから。

② その諦め、本当にあなたが選んだものですか?

疲れているときの「諦めよう」は、たいてい、自分ひとりの中から湧いてきたものじゃありません。外から少しずつ刷り込まれた声が、あなたの声のふりをしているだけのことが多いんです。

親からの「まだいい人いないの」というLINE。SNSを開けば流れてくる、誰かの結婚報告。「この歳で今さら」という、どこかで聞いた誰かの言葉。そういう外の声を浴び続けると、いつのまにか「私はもう遅い」「私には無理」という判定が、自分自身の結論みたいに感じられてくる。でも、その判定を下しているのは、本当にあなたでしょうか。

一度、区別してみてほしいんです。「私はもう恋愛はいい、一人の人生を選ぶ」と、静かに納得して決めたのなら、それは尊い選択です。でも、「どうせ無理だから」と、傷つかないために先に諦めているだけなら――それは選択ではなくて、傷から自分を守るための、ちょっとした防御なのかもしれません。

あなた

諦めたと言えば、これ以上がっかりしなくて済む気がして。

ひなた

全部か、ゼロか。その二択で決めなくて大丈夫です。

③ 私も、「もう続けられない」と手放しかけた夜があります

少しだけ、私の話を。歴が長かったわけではないので、そこは重ならないかもしれません。それでも、婚活そのものを手放しかけた夜なら、私にもありました。

アプリでの婚活に消耗して、ある日曜の夜、思い切ってアプリを消しました。返信が止まった人のプロフィールを、何度も開いては閉じて、「私の何がダメだったんだろう」と考えていた――そんな夜の、続きでした。

ただ、消したときに自分の中にあったのは、「完全に諦めた」という気持ちとは、少し違っていたんです。近かったのは、「今はこれ以上、続けられない」のほう。今になって名づけるなら、あれは扉を閉めて鍵をかけたんじゃなくて、少しのあいだ、扉を細く開けたまま休んだ、という感じでした。あなたの「もう諦めた」も、もしかしたら、そういう種類のものかもしれません。

④ 「諦めなくていい」じゃなくて、「諦める理由が、実はない」

「諦めないで」と言われても、正直、うるさく感じますよね。だから、励ましじゃなくて、事実のほうを置いておきます。

まず、年齢のこと。厚生労働省の統計でも、女性が初めて結婚する平均年齢は、いまや30歳近くまで上がっています。「30代からの恋愛や結婚」は、もう珍しいことでも、遅れていることでもありません。数字の細かさはさておき、あなたが「手遅れ」だと感じているその感覚は、少なくとも今の実態とは、けっこうズレているんです。

それから、恋愛経験のこと。ある婚活カウンセラーは、寄せられる相談の3割ほどが、「恋愛経験がないまま30代になった」という悩みだと書いていました。つまり、あなたが「私だけ」と思っているその状態は、相談の場ではごくありふれた、よく聞く話なんです。珍しくないから軽い、という意味ではありません。ただ、「異常なこと」ではないという事実だけは、諦める理由から外していいと思うんです。

⑤ 全部諦めるか、頑張り続けるか。その二択じゃなくていい

あなた

でも、諦めたほうが楽になれる気もするんです。中途半端に望み続けるのが、いちばんつらいから……。

ひなた

その気持ち、痛いほどわかります。だから提案なんですけど、「全部諦める」か「歯を食いしばって頑張り続ける」かの、真ん中があってもいいと思うんです。

私たちはつい、「もう完全に諦める」か「もっと頑張る」かの、どちらかを選ばなきゃいけない気がしてしまいます。でも、いちばん苦しいのは、その両極のあいだで宙ぶらりんになっているときなんですよね。

だから、こう考えてみてください。「今は、いったん休む」。これは、諦めることでも、無理して頑張ることでもない、第三の道です。恋愛や結婚への望みは、心の細く開いた扉の向こうに、そっと置いておく。今すぐ答えを出さなくていいし、無理に前を向かなくてもいい。ただ、扉に鍵をかけて、二度と開かないようにするのだけは、もう少しだけ待ってみる。それだけで、じゅうぶんです。

⑥ 諦める前に、一人で結論を出さないで

「もう無理」という結論が、いちばん膨らむのは、たいてい一人で、夜にスマホを見ている時間です。誰にも相談せず、自分の頭の中だけで裁判をして、有罪判決を下してしまう。私自身がそうだったから、よくわかります。

だからこそ、諦めるという大きな結論を、一人で出さないでほしいんです。方法は、いくつかあります。一つは、いきなり答えを出さずに、出会いの「やり方」のほうを、消耗の少ないものに変えてみること。同じアプリ婚活でも、何百人もの相手を自分でさばく使い方より、一度に向き合う人数が少ないアプリのほうが、「また傷つくかも」という怖さは、ぐっと小さくなります。母数と真剣度が変わるだけで、消耗はずいぶん違ってくるんです。

では、それはどこなのか。

まだ試していない場所が残っているとしたら

もう一つは、第三者に、これまでのことを聞いてもらうこと。一人で抱えて「もう無理」と結論を出す前に、誰かに話すと、自分がどこで諦めかけているのかが、驚くほど見えてきます。私も婚活を見直したとき、困っていることを話したら、進め方を一緒に整理してもらえて、それだけでも受けてよかったと思いました。一人の頭の中で下した「有罪判決」は、外に出してみると、意外とそこまで重い罪じゃなかったりするんです。

「彼氏いない歴=年齢」そのものについては、こちらのピラー記事で、もう少し広くお話ししています。

「彼氏いない歴=年齢」って、そんなに変ですか?

よくある不安(Q&A)

Q. この歳から始めても、もう遅いですよね?

「遅い」と感じる気持ちは、よくわかります。でも、平均初婚年齢が30歳近くまで上がっている今、30代からの出会いや結婚は、まったく珍しくありません。むしろ、自分がどんな人と落ち着けるかが分かってくるぶん、20代の頃より相手を見る目が確かになっている人も多いんです。遅いかどうかより、「これから誰と、どう会うか」のほうが、ずっと大事だと思います。

Q. 何度も傷ついて、もう期待するのが怖いんです。

期待して裏切られるのが怖くて、先に諦めてしまう。その防御は、あなたが弱いからではなく、それだけ真剣に傷ついてきた証拠です。だから、いきなり「また期待しよう」としなくて大丈夫。まずは、傷つきにくい場所――落ち着いて向き合える人数の出会い方に、そっと環境を変えるところからでいいんです。怖さは、消そうとするより、怖くない場所を選ぶほうが、ずっと楽になります。

Q. 「諦めたら楽になった」という人もいますが、諦めた方がいいのでは?

心から納得して「一人の人生を選ぶ」と決めたのなら、それは立派な選択で、誰にも否定できません。ただ、「どうせ無理だから」と傷つかないために先に諦めているだけなら、それは楽になったのではなく、ふたをしただけかもしれません。見分けるヒントは、あなたが今この記事を読んでいること自体にあります。本当に心が離れていたら、わざわざここまで読まないと思うんです。それは、まだ望みが残っているサインだと、私は思います。

Q. 諦めきれない自分が、往生際が悪い気がします。

往生際が悪いんじゃなくて、あなたが誠実なだけだと思います。望みを持ち続けるのは、意地汚いことでも、みっともないことでもありません。傷つきながらも、まだ望みを手放さずにいられるのは、弱さではなく強さのほうです。だからその気持ちを、自分を責める材料にしないであげてください。

⑦ その結論は、急いで出さなくていい

「諦める」という結論は、急いで出さなくて大丈夫です。少し休んで、力が戻ってから決めても、その決断の重みは、何ひとつ減りません。むしろ、疲れきった夜に出す結論より、ずっとあなたに正直なものになるはずです。

「もう諦めた」と検索したあなたは、たぶんまだ、少しだけ迷っています。その迷いは、弱さではありません。まだ望みが残っている、という証拠のほうです。今日は、無理に答えを出さなくていい。細く開いたままで、いい。それだけで、あなたは、じゅうぶんよくやっています。

※「もう遅い」と感じてしまう、その期限の感覚そのものについては、こちらで。
その歴は、何歳までという数字で測るものじゃない

諦めの手前で、「変だと思われていないか」のほうが気になっていたなら。

「気持ち悪い」と思い込んでいた頃のこと