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婚活を、いったんやめてみた。そうしたら、なんだか肩の荷が下りた気がする。でも、その軽さを、どこかで責めてしまう。「逃げただけなんじゃないか」「みんな頑張っているのに、私だけ投げ出したんじゃないか」。せっかく感じた楽さを、素直に喜べない。今、あなたがそんな気持ちの間で揺れているなら、その揺れごと、ここに少し置いていってください。

① その軽さは、逃げでも脱落でもありません

婚活をやめて楽になったのは、あなたの心が正しく反応しているだけです。無理をしていたものから離れれば、心は軽くなる。痛いのに走り続けていた人が立ち止まったら、痛みが引いた。それを「逃げた」とは、誰も言わないはずです。

「続けることが大事」「やめたら後悔する」。検索すると、そういう言葉もたくさん出てきますよね。でも、すり減りながら続けることが、いつも正解とはかぎりません。歯を食いしばって続けるだけが、正しさではない。今のあなたには、いったん息をつく時間のほうが、必要だったんだと思います。

② 手放したのは、婚活じゃなくて"消耗するやり方"

「婚活をやめた」と言うとき、多くの人が本当に手放しているのは、結婚したい気持ちそのものではなくて、"消耗するやり方"のほうです。

あなた

何もしていない時間が、もったいない気がして。

ひなた

私にとってのあの一か月半は、やめた時間ではなく、自分を取り戻す時間でした。

毎日アプリを開いて、いいねを数えて、返信に追われて、既読がつかないと自分を責めて。あの疲れる回し方が、しんどかった。だからやめて、楽になった――あなたの中で起きたのも、たぶんそういうことだと思います。嫌になったのは、次々と相手をさばくあの作業のほうで、「いつか穏やかな人と出会えたら」という願いまで、きれいに消えたわけではない人が、とても多いんです。

だから、「やめて楽になったけど、ふとした瞬間に少しさみしくなる」としても、それは矛盾ではありません。嫌だったのは"やり方"、願いのほうはまだ残っている。その二つは、分けて考えていいんです。やめたことで、幸せをあきらめたわけではない。あなたは、疲れる道具を一つ、置いてきただけです。

③ 私も、続けられなくなって手放した側です

私も、婚活に消耗して、アプリを消したことがあります。もう二度としない、という強い決意ではありませんでした。今はこれ以上続けられない、というのが、正直なところでした。そのまま一か月半ほど、婚活から距離を置きました。その間に、焦りそのものが消えたわけではありません。

だから、やめて楽になっているあなたに、「それは逃げだ」なんて、私にはとても言えません。(そのあたりの話は、休んだ側から見た、その後の時間にもう少し書いています。)

④ 「その後どうなるの」を、今すぐ決めなくていい

やめて楽になったあとに、もう一つ、ふとよぎる気持ちがありますよね。「このまま、私はどうなるんだろう」。楽になったはずなのに、少し先を思うと、不安がのぞく。

その問いの答えは、今日出さなくて大丈夫です。「一生このまま」か「すぐ再開」かの、二択ではありません。やめたまま穏やかに暮らす人もいれば、しばらくして自然にまた動き出す人もいる。どちらが正解というものでもないし、今日どちらかに決めなければいけない締め切りも、どこにもないんです。

「休んでいる間に、置いていかれるのでは」と怖くなるのも、分かります。でも、あなたはやっと立ち止まれたところです。回復を後回しにして走り出しても、たぶんまた同じあたりで息が切れてしまう。動きたくなったら、そのとき動けばいい。今はまだ、その時ではないというだけです。

あなた

止まっている間だけ、時間が進んでいる気がします。

ひなた

不安でした。ただ、あのまま続けていたら、同じやり方でもっと疲れていたと思います。

⑤ また動きたくなっても、"再開"じゃなくていい

やがて、「もう一度だけ、動いてみようかな」と思う日が来るかもしれません。来ないかもしれません。どちらでもいいんです。ただ、もし動きたくなったときは、これを思い出してください。

戻るとしても、あなたを疲れさせた"あのやり方"ごと、引き受け直す必要はないということを。

あなた

でも、また始めたら、どうせまた同じように消耗する気がして。それが怖くて、動けないんです。

ひなた

その気持ち、アプリを消したころの私に、そのまま聞かせたいくらいです。戻るのが怖いのは、当たり前ですよ。前がしんどかったぶん、体がちゃんと覚えているんです。だから私は、次に動くなら、前と同じやり方はしないとだけ決めていました。

前に消耗したのが、大勢を一人でさばく使い方だったのなら、次は同じ使い方をしなければいい。それだけで、心の減り方はずいぶん変わります。もう一度始めるとしても、それは前のしんどさに戻る「再開」ではなくて、まっさらな「やり直し」です。

⑥ 焦って戻らないための、やさしい一歩

次に動くときに要るのは、気合いではなく、入り口を選び直すことだけです。

次にどこへ行くかは、いくつか見てから決めていいと思います。私が最後に向かったのはアプリではなかったので、使った人の宣伝ではありません。

また動くときの行き先は、ひとつだけではない

やめたあとに、「もう自分には無理な気がする」がふいに戻ってくるとき。

そう思えてくる側の仕組み

⑦ やめた時間は、遠回りじゃありません

婚活をやめて楽になった。その事実を、どうか低く見積もらないでください。それは投げ出したのではなく、消耗するやり方から、自分を守れたということです。すり減ったまま走り続けるより、いったん力を戻してから次を選ぶ。順番としては、そのほうが理にかなっていると、私は思っています。やめた時間は、あなたの遠回りではありません。

よくある不安(Q&A)

Q. 婚活をやめたら、もう結婚できないんでしょうか?

そんなことはありません。やめている間、ずっと結婚から遠ざかっていく、というわけではないからです。大事なのは、休んでいる期間の長さではなくて、次に動くときに、前と同じ消耗するやり方を繰り返さないことのほうです。同じ疲れる場所に戻らなければ、休んだ時間は、ちゃんと次につながります。

Q. 「せっかく頑張ってたのに」と、親や友達に言われそうで怖いです。

その言葉は、たいてい善意から出ています。でも、あなたがどれだけ消耗していたかまでは、周りには見えていません。それを知っているのは、あなただけです。周りの「もったいない」に合わせて、すり減り続ける義務はありません。「今は少し休んでいる」とだけ伝えて、あとは自分のペースを守っていいんです。休むことは、やめる宣言とは違います。

Q. どのくらい休んでいいものですか?

決まった正解はありません。数週間で気持ちが戻る人もいれば、半年や一年、そっとしておく人もいます。目安にするなら、「またやってみようかな」と自然に思えるまで、です。無理に期限を切ると、それがまた新しいプレッシャーになってしまう。焦って再開して、また消耗して、を繰り返すより、心が動くのを待ったほうが、結局は近道になることが多いです。

Q. やめて楽になったのに、また婚活サービスに登録するのは、矛盾していませんか?

矛盾ではないと思います。あなたが嫌だったのは、たぶん「誰かと出会うこと」そのものではなくて、大勢をさばいて既読に一喜一憂する、あの"消耗するやり方"のほうだからです。前とまったく同じやり方に戻るなら、私も止めます。でも、疲れにくい場所で、落ち着いた人とだけ向き合う――そういうやり方なら、それは「やめたことの否定」ではなく、「やり方を変える」という、まったく別の選択です。楽になったあなたが、無理のない形で選び直すことは、何も後ろめたくありません。

やめて楽になったあとにも、夜の何時間かだけは静かになる。そのことについては、別に書いています。

夜だけ濃くなる、あの静けさの話

十二月になると、その判断だけが妙に急ぎ足になりました。

クリスマスの時期に決めたくなってしまう人へ

もし今度また動く日が来たら、アプリとは別の道もあることを、ここに置いておきます。
4社くらべて選んだ、オンライン完結の相談所naco-doの話